2008年04月10日
海の上のピアニスト
http://www.asmik-ace.com/LegendOf1900/
大西洋を果てしなく往復する豪華客船ヴァージニアン号に置き去りにされた小さな命。彼の名はナインティーン・ハンドレッド=1900。船を下りることなく成長するナインティーン・ハンドレッドは、やがて88のピアノの鍵盤の上で信じがたい才能を発揮する。自らの研ぎ澄まされた感性でのみ奏でられるメロディ。楽譜は一切読まず、旋律は乗客達の表情や仕草に合わせて紡ぎ出されていく。
即興の音楽を通し、様々な人々と出会う中、ナインティーン・ハンドレッドはふと「陸地から見る海はどうなのだろう」と思いを巡らす。そんな時、舷窓越しに美しい少女を見る。
それまで存在しなかった旋律、たった一度録音された恋。
一枚のレコードに秘められた、海の彼方の物語。
ピアノの即興の演奏がとにかく素晴らしい。
船から降りなかった理由って何なんだろう。自分で人生を選択し生きることの潔さ、清々しさ。
あの大きな街には終わりがない。ピアノはいい。弾く人間が有限だから。終わりがあったほうがいい。僕はこの船で生まれたから。無限じゃない鍵盤で音楽を作る楽しさ。僕は下りない。
Posted by ivanisevic at 00:44│Comments(0)
│美術・建築